一般に「性病」と呼ばれている「性感染症（STD）」は決して特別な病気ではなく、性行為をした事のある人なら誰でも感染の可能性のある身近な病気です。

しかし、それはとてもデリケートな部分である為、なかなか人に相談したり医師による性感染症の検査を受けるまで至らないケースが非常に多く、感染が広がりやすい病気と言えます。


性感染症の大きな感染原因として、複数の異性と性交渉を持つこと、オーラルセックスの一般化、コンドームの不使用などがあげられます。

複数の異性と性交渉を持つことは、それだけ感染の危険性が高くなると言うことです。

さらに性器の接触だけでなく、性器→口の粘膜、あるいは口の粘膜→性器でも感染することを覚えておかなければなりません。

こういったことからコンドームを使用し、粘膜同士が接触しないようにすることは、たいへん有効な予防法となります。

経口避妊薬（ピル）は避妊のためのお薬であって、性病の予防にはなりません。

ピルを使用している人でも、性病予防のためにはコンドームが必要です。


このほかにも、性行為の前後はシャワーを浴び手や体を清潔にすることや、寝具を清潔に保つこと、カミソリや歯ブラシは別々に使用する、生理中や屋外で性行為はしないなど、自分で気をつけられることから意識するようにしましょう。


「自分だけは大丈夫」などと思わず、ひとりひとりが正しい病気の知識を身に付て注意を心がけることが大切です。

また、定期的に性感染症の検査を受けることをおすすめします。

定期的に検査を受けることにより、早期発見ができ、感染の拡大を防ぐ事ができます。

性感染症の中には、感染してすぐに検査を行っても、検査結果は陰性（感染していない）と診断される場合もありますので、「１度検査をしたからもう大丈夫」というものでもありません。


現在は、匿名性の高い、自宅でできる性感染症の検査キットなどもありますので、これらを利用するのも１つの方法です。