尖圭コンジローマ（せんけいこんじろーま）は、主にＨＰＶ（ヒトパピローマウイルス）の低リスク型である６と１１型の感染が原因で発症します。

この病原菌に感染すると陰茎、亀頭、肛門、膣内、外陰部、まれに唇や口の中などの部分にイボが多数発生します。

手足のイボの原因にもなり、先天性であれば表皮の発育異常症を起こすこともあります。

ニワトリのトサカ状やカリフラワー状になることもあります。


ウイルスに感染してもすぐにイボが発生するわけではなく、症状が現れない潜伏期間があります。

イボが確認できるようになるまでに、およそ３週間〜８ヶ月程度かかると言われています。

男性の場合、外観的な変化だけで無害なことが多いため放っておくケースが多いようですが、性感染症の検査をし、パートナーなどに感染させないよう治療をすることが大切です。

性交渉で感染する病気なので、子供や高齢者の感染者はあまり見られません。


予防するにはコンドームの使用が有効ですが、性器周辺にもウイルスが潜んでいる可能性があるため完全とは言えません。

自分が感染の疑いがあると思ったらパートナーも感染の可能性が高いので、お互い性感染症の検査を受け、感染していれば治療が必要です。

感染した場合、治療を行えば完治できる病気ですが、長期に渡る場合が多いようです。

薬などでイボが消失してもウイルスが潜伏しており、再発する危険性も高いと言えます。

男性の場合、症状がなくなってから半年間イボが発現しなければ完治とみなされます。

女性は、症状が消失し細胞診の結果が陰性であれば完治です。

再発には自身の抵抗力も関係しているため、疲労や寝不足などにも十分注意し、パートナーとの性交渉についての理解を深め合うことが必要といえます。